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お酒と音楽

えーと今回はお酒についてなど、店が今どうなってるか知ってもらいたくて、かいつまんで話していきたいと思います。

 

昨年、第一回目の緊急事態宣言が出されてからいろいろ試行錯誤しながら営業しています。

もともとはカフェバーっていう形で昼からオープンして夜中にお店を閉めるっていうのが通常だったんですけど、今は朝7時から開けて、夜7時ラストオーダーの時閉店ていう状況です。

その中でお酒を提供するにあたって、まぁ、それはもう難しい、本当難しいです。

でも、お酒にはいろいろ作用する力があると思うんですけど、ま、第一にお酒っていうのは百薬の長と言われるくらい効果が人それぞれあったり、愉快になる人もいれば理屈っぽくなる人もいたり、そこが楽しさでもあり、まぁ難しい、大変だなと思う部分なんですけどもね。

 

何を言いたいかと言いますと、こういう状況だからこそできることをやっているものの、いろんな人に来てもらうことは難しいかなとは思うんですよね。

だから最近はお酒のチョイスも趣向を変えて、ハードリカーよりもちょっとソフトドリンクに近いようなカクテルを提供できたらいいかなと思って、カルーアとかペルノとかリキュールを仕入れてみたところですね。

それでも、お酒だけで耐え凌ぐのは難しいのでカクテルに合う新しいおつまみを出している最中です。

 

それにプラス、お酒に合うようなBGMっていうのも考えてるわけですが、人それぞれ好みもあるでしょうし、ざっくばらんにかけてるつもりです。

自分が20代、30代前半に気になったものを繰り返し繰り返し聴いてるので、その中からその時に合わせてチョイスしてる感じです。

 

個人的にはロックで言えばローリングストーンズやビートルズも全部持っているわけでもないですし、ロックバーをやってるわけでもないので、たまにはヒップホップを聴いたりしますし、ソウルやディスコとか聴く時もあるし、なんていうんですかね音楽はリフレッシュという感じですかね。

 

そう考えると、飲食店は耳が自由になれるところも大きな特徴かなと思うんですよね。

お客さんも店内でかかる音楽を聴いて、いろんなイメージが湧いたりしてくれるといいなと思いますし、自分は曲のタイトルや歌詞がキーワードになって、そこから発想して、まあいろいろひとりでふわふわしながら、あれがあったからこれができるかなとインスパイアされて、それが料理にも影響してますね。

デザートに多いですけど、タルトやケーキを食べてもらいながらこういった雰囲気でこのBGMを流したらどうなるかなと、勝手な本当一方通行の話なんですが。

お客さんにどう楽しんでもらうか、瀬戸際のギリギリのところで何か生まれたらいいのかなと最近は思ってるところがあります。

 

最近は音楽好きな一見の若い人がリピートしてくれて、若いから好奇心も旺盛で、店内で触れたことのない音楽を聴いて興味持ってくれたりするのもすごく励みになって、自分も頑張るっていうか、何かをしたら反応があるっていうところに対して喜びを噛み締めているところなんです。

 

今、いろんな文化っていうものがコロナによって様々変化せざるをえない中で、各々の活動の一端を担っていける空間としてカフェバーもあるのかなって。

もっと言うと、今までの飲食店の範疇を超えたサロンとしての空間が求められていくのかなと最近すごく感じます。

 

確かなものもこの状況では見えにくいと思うので、皆さん一人一人が大切にしようとするものが見つかったり、気づいたりする空間がカフェバー、サロンで、お酒がその一端を担ったりもするのかな。

お酒を飲みながら次の行動への潤滑油になったりするのかなって思ってます。

 

今はいろいろ自由にお酒を試したりしづらい状況かもしれないけど、ここはいつでも、それはもうお酒に限らずいろいろ試せる環境だと言いたいので、気軽にトライしてもらえればと思います。そして皆さんが一喜一憂するものがあればいいのかなと。

飲食店が一つの空間として何ができるかと考えると、昔はコミュニティをつくることだったりしたかもしれないけど、今は個人と個人各々が拾いあって、次のステージに向かっていければいいのかなと思ってます。